FP技能検定には実技試験があります。実技といっても何かを人前でパフォーマンスするのではなく、問題用紙等に記された文章・図表を読んで正しい答えを導くという形式です。
今回はFP技能検定の実技試験がどのようなものか解説します。なお「日本FP協会が実施しているFP技能検定」と「きんざいが実施しているFP技能検定」では実技試験の内容が異なります。
以下ではそれらを区別しつつ、順番に確認していきましょう。
日本FP協会の実技試験
はじめに日本FP協会の実技試験について確認します。過去の本試験で出題された問題を掲載しましたので、実際の試験問題の雰囲気を感じ取ってください。
3級
日本FP協会の3級の実技試験の科目は「資産設計提案業務」です。通例、全20問が出題され、100点満点中60点以上を取ると合格となります。
例として2024年5月の問4を見てみましょう。
この設問では15年後の積立額を求めます。資料として示された中から年金終値係数を用いて計算し、選択肢2を選ぶことができたら正解です。
上で見た例のように、各設問において、文章で示された事例を読み込んだり、図表を読み解いて計算をするといったことが求められます。
解答に際してはいくつかの選択肢が用意されており、その中から1つを選んで回答します(多肢選択式)。
日本FP協会が過去の試験問題と模範解答を公開しています。一度目を通しておくと良いでしょう。
その他の詳細な情報・公式の情報は下記のリンク先で確認できます。
2級
日本FP協会の3級の実技試験の科目は「資産設計提案業務」です。通例、全40問が出題され、100点満点中60点以上で合格となります。
例として2024年5月の問5を見て見ましょう。
この設問では2022年から2024年にかけて行われた架空の株式取引の明細を確認し、2024年3月4日の株式売却時点での1株当たり取得価額を求めます。
株式分割前の1株当たり取得価額を計算し(4,800円)、そこから株式分割後の1株当たり取得価額(960円)を求めて、選択肢3を選ぶことができたら正解です。
上で見た例のように、各設問において、文章で示された事例を読み込んだり、図表を読み解いて計算をするといったことが求められます。
解答に際してはいくつかの選択肢が用意されており、その中から1つを選んで回答する形式(多肢選択式)が多いですが、計算によって求めた数値等を記入する形式(記述式)の設問もあります。
日本FP協会が過去の試験問題と模範解答を公開しています。一度目を通しておくと良いでしょう。
その他の詳細な情報・公式の情報は下記のリンク先で確認できます。
きんざいの実技試験
次にきんざいの実技試験について確認します。
3級
きんざいの3級の実技試験の科目は次の2つで、受験者はいずれかを選択します。
- 個人資産相談業務
- 保険顧客資産相談業務
通例、5題15問が出題され、50点満点中30点以上で合格となります。
各題につきA4用紙1枚程度の設例(架空の人物の資産状況等)が示されますので、それを読んだ上で3つの小問に解答する形式です。
小問の解答に際してはいくつかの選択肢が用意されており、その中から1つを選んで回答します(多肢選択式)。
きんざいが過去の試験問題と模範解答を公開しています。一度目を通しておくと良いでしょう。
その他の詳細な情報・公式の情報は下記のリンク先で確認できます。
2級
きんざいの2級の実技試験の科目は次の4つで、受験者はいずれかを選択します。
- 個人資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務
通例、5題15問が出題され、50点満点中30点以上で合格となります。
各題につきA4用紙1枚程度の設例(架空の人物の資産状況等)が示されますので、それを読んだ上で3つの小問に解答する形式です。
小問の解答に際しては、いくつかの選択肢の中から1つを選んで回答する形式(多肢選択式)が多いですが、計算によって求めた数値等を記入する形式(記述式)の設問もあります。
きんざいが過去の試験問題と模範解答を公開しています。一度目を通しておくと良いでしょう。
その他の詳細な情報・公式の情報は下記のリンク先で確認できます。